願いや呪いも思いのまま!恐怖の呪い箱「コトリバコ」とは?

コトリバコ

あなたに願い事はありますか?お金持ちになりたい、気になるあの人と結ばれたい。人間の望みには底がありません。中には、呪いという手段を用いてでも憎い相手がいるなんて人もいるかもしれませんね。

では、そんなあなたに史上最恐の呪いの箱をご紹介いたしましょう。

その名は「コトリバコ」。強力な呪いをかけられた寄せ木細工の箱です。

時には一族を繁栄させ、時には一族を滅亡に追いやったとされる「コトリバコ」、一体どのようなものなのでしょうか。

コトリバコとは

コトリバコ見た目は木でできたパーツを組み合わせた、ただの立体パズルのおもちゃのようにも見えます。しかしその箱はただのおもちゃではなく、非人道的な手法により強力な「女子供に呪い」をこめた大変危険な箱なのです。

コトリバコが最初に生み出されたのがいつか、定かではありません。

現在で言う島根県に相当する「出雲の国」には周囲からひどい差別、迫害を受けている部落がありました。この部落に1868年の隠岐の反乱で反乱側であった男が一人、生き残り部落に逃げ込んできました。

部落の人間はこれ以上の厄介ごとを抱えれば迫害がさらにひどくなるのではと考え、男を殺そうとしました。しかし、男は取引を申し出たのです。

「命を助けてくれたら、武器をやる」

その武器というのが、他ならぬ「コトリバコ」でした。

その箱を作るには、あまりに凄惨で非人道的な行いに手を染める必要がありました。しかし、迫害に苦しむ部落の人間はそれをやり遂げ、コトリバコを完成させたのです。

最初に作られたコトリバコは部落への迫害を行っていた者たちの元へと送り込まれました。そして、わずか2週間足らずで庄屋の家の女が1人と子供が15人、血反吐を吐き、苦しみぬいた挙句あっけなく命を落としてしまったのです。

この惨劇をもって、部落の人間は自分たちを迫害する周囲の人間に伝えました。

「庄屋の家の惨劇は自分たちの呪いの効果である。今までを許すことはできないが、放っておいてくれれば何もしない。仕返しを考えたりすれば再びこの呪いを振りまく。呪いの箱は既に7個あり、これからも作り続ける。」

こうして、コトリバコは作られ、使われ、最終的に失敗せずに完成したものだけでも16個の箱が作られました。しかしある日、部落の中で、コトリバコが危険なものであると知らない子供が箱を持ち出してしまいました。そして惨劇が起きます。

コトリバコはひとつ間違えれば作成した自分自身でも抑制できない諸刃の剣だったのです。予期せぬところで惨劇を生み出してしまった部落の人間はコトリバコを恐れ、箱の処分を試みるために近くの地域の神社へ持ち込みました。

しかし、呪いはあまりに強すぎたのです。その場でコトリバコを払うことはできず、当時の神主は一定年数ごとに箱を持ち回りで保管して呪いを薄めることを提案しました。

現代までに大多数の箱は解体が完了しましたが、「チッポウ」と呼ばれる呪いが強いものはいまだに解体が完了していません。

コトリバコで呪いをかける手順

コトリバコ2コトリバコを作成するためには、赤ちゃん、もしくは子供の肉体が必要になります。この子供の肉体は特に条件などの制限はなく、なんでもかまいません。

そして、子どもの体を詰める箱というのは、簡単に開閉できるような箱ではありません。寄せ木細工のようなからくり箱のようになっており、製作者にしか開けることができないような構造になっています。

コトリバコの作り方はそんな寄せ木細工のからくり箱に動物の雌の血を入れて満たすところから始まります。続いて、真っ赤になった箱の中に、赤ちゃん、もしくは子供の体の一部を詰め込みます。

そして、決して開けられないように厳重に封をして、殺したい人物に渡し、もっともらしい理由をつけて身近に置かせるのです。そうすれば、呪われたものは血を吐き、苦しみ悶えながらその命を落とすでしょう。

しかし、コトリバコが恐ろしいのはここから。なんと、中に入れる子供の死体の数で呪いの強さが大きく変化するのです。

一人から順に「イッポウ」「ニホウ」「サンポウ」「シホウ」「ゴホウ」「ロッポウ」「チッポウ」「ハッカイ」という順番で名前は変わっていき、その呪いも徐々に強力になっていきます。特に「ハッカイ」は呪う側も命を落とす危険がある非常に危険な代物です。

コトリバコの作り方を教えた人物が部落の人間に一つだけ作らせ、自分に渡させその部落を去りました。

そして、2度と「ハッカイ」を作らないようにと告げていたため、「ハッカイ」は一つしか存在しません。作られた「ハッカイ」が今もどこかにあるのか、それとももう使われてしまったのか、それは誰にもわかりません。

もともとコトリバコは呪う対象の一族を根絶やしにすることを目的にしています。そのため、呪いを受けるのは幼い子供と子供を産むことができる女性に限られます。ある程度以上の年齢の男性と高齢で閉経している女性には効果がありません。

しかし、効果がある人物が呪いを受けると、内臓が少しずつ捻じれて千切れ、血反吐を吐いて苦しみながら命を落とします。

コトリバコは実在する?

壱岐の島

コトリバコは2ちゃんねるのオカルト超常現象板のスレッドから有名になった話です。

ある日、友達同士の集まりで1人の大学生が面白半分で持ってきた「呪いの箱」。

しかしそれがかの危険なコトリバコであることに神社の息子が気が付きます。至急対処しなければ被害が出てしまうため、その神社の息子が父親に電話しながら呪いを抑える儀式を執り行いました。そして幸い、そのコトリバコが呪いを発揮することはなかったようです。

この体験談は2ちゃんねるの掲示板で1000を超える投票数を誇る大変人気な怪談です。

しかし、この体験談を読んだ人や、読んだ人の家族が体調を崩したという話も持ち上がり、若い女性や子供がいる家庭の人はこの話自体に関わることを避けるように、という話もありました。

コトリバコが実在するのか、明確な答えはありません。

しかし、コトリバコにまつわる体験談は複数存在します。

その中にはたまたま拾って持ち帰ってしまった人もいれば、家の主が亡くなったことでその遺品からコトリバコが見つかったという体験談もあります。

そんなコトリバコが実在した、または実在すると噂されている場所が、島根県の山間部です。その後の島根県の隠岐の島だという説が有力ではあります。

島根県の隠岐の島は島根県から少し離れた場所にあるため、島根県の山間部なのか、隠岐の島なのか、真相ははっきりしていません。

しかし、隠岐の島の人にこの話をすると、高確率で「ああ、○○さんのことね」という反応が返ってくるそうです。その事実がよりコトリバコを現実的なものにしています。

[ad]

最恐のコトリバコ、あなたならどうする?

コトリバコの呪いは本当なのか、それは確証がありません。しかし、コトリバコの話と部落の話、子どもの間引きにかかる話など、多くの歴史的事実がコトリバコに繋がっていることも事実です。

現在、コトリバコの効力を弱めるためにいくつかの神主たちが供養を続けているそうですが、いつどのような形で未供養のコトリバコが見つかるかは分かりません。

もし箱を見つけてしまった場合、あなたならどうしますか?決して触らず、持ち帰らない。そんな賢明な判断をしますか?それとも…持ち帰り、呪い殺したいほど憎んでいる相手に送り付けますか?

どんな選択をするかはあなた次第。しかし、コトリバコは一歩間違えれば相手を呪い殺す前に自分が死んでしまう可能性がある非常に危険なものです。

行き過ぎた殺意は自分を滅ぼすことになりかねません。コトリバコに関わる際は、どうか自己責任で。