陰謀論やオカルト話で有名なロスチャイルド家・ロックフェラー家。
多分皆さん人生で一度は聞く名前だと思うのですが、実際何をした人たちなのかはよく分からない。
そんな方も多いのではないでしょうか。
というわけで今回は、ロスチャイルド家・ロックフェラー家の成り立ちと、何故陰謀論が囁かれるかをわかりやすくまとめていきたいと思います!
ロスチャイルド家とは?
最初に紹介するのはロスチャイルド家。
世界三大財閥の一つであり、金融業において世界的な覇権を持つ一族です。
ヨーロッパの財閥、門閥、貴族として有名で、19世紀に覇権を握った古豪です。
現在においてもその権力は衰えておらず、一説では総資産一京円を超えるとも言われています。
元を正せば神聖ローマ帝国のゲットー(ユダヤ人居住区)に住むユダヤ系一族であり、ロスチャイルド家初代とされるマイアー・アムシェル・ロートシルトが古銭商から成功を収めるまで、小規模な商家でしかありませんでした。
古銭商から金融業まで一代で引き揚げた始祖のロスチャイルド(マイアー・アムシェル・ロートシルト)は、息子五人にヨーロッパ各地で金融業を行わせ、その権力を増加させていきます。
ロスチャイルドの息子たちはヨーロッパ各地で金融業のほかにも郵便や鉄道業、金、ダイアモンド、石油といったあらゆる分野に手を広げ、莫大な利益と権力を得ることに成功しました。
貴族位も手に入れ、政界にも幅を利かせ始めたロスチャイルド家は、様々な世界的事件に陰謀論的関わりを見せていきます。
有名な話で言えば、アメリカ大統領の暗殺はロスチャイルド家による差し金ではないかという説などです。
歴代アメリカ大統領において、暗殺された大統領は第3、7、16、20、29、35代大統領の六人なのですが、この六人に共通してみられるのは『アメリカの通貨発行権をアメリカ政府に持たせようとした』という事なのです。
現在、アメリカドルの発行権はFRB(米銀連)が持っているのですが、FRBの設立時に株主となったのはナショナル・バンク・オブ・コマースなどの国立銀行、そしてその国立銀行の株主は10社の民間銀行です。
その民間銀行10社は、9社がロスチャイルド及びユダヤ系金融グループで、残った1社であるチェース・マンハッタン銀行も、ロックフェラー家の影響下にあります。
つまり、アメリカドルの発行権に対してロスチャイルド家は大きな権力があるため、その発行権を政府に移そうとした大統領たちを暗殺した、と言われています。
ロスチャイルド家に関わる逸話はそれだけではなく、例えば阿片戦争において阿片利権を得たサッスーン商会はロスチャイルド家と血縁関係を持っていますし、かの有名な秘密結社、イルミナティの創設時に出資したのもロスチャイルド家と言われています。
イルミナティやフリーメイソンの目標としてまことしやかに語られる世界政府の実現。
そのトップに君臨すると言われる13血流の一人であるロスチャイルド家はまさに、陰謀論における闇の支配者一族といっても過言ではないでしょう。
ロックフェラー家とは
次に紹介するのはロックフェラー家。
先ほどのロスチャイルド家と同じく世界三大財閥の一つであり、アメリカにおいて石油と金融で大きく発展した一族です。
世界的な石油企業であるスタンダード・オイルの創始者であるジョン・D・ロックフェラーと、ユニバーサル・バンクとして有名なシティグループの創始者であり、弟でもあるウィリアム・ロックフェラーの二人を始めとする、アメリカ史上最大の富豪とも言われています。
ロスチャイルド家と比べれば歴史や貴族位といった点で華々しさに欠けるところもありますが、このロックフェラー家も多くの優秀な人材を輩出しています。
一族のメンバーを見てみれば、ニューヨークで最大の不動産所有者となり、ロックフェラーセンターを作ったジョン・D・ロックフェラー二世や、第四十一代副大統領であるネルソン・ロックフェラー、三極委員会やビルダーバーグ会議といった世界的な権力者の会議を主催するデビッド・ロックフェラーなど、もはやアメリカ国内のみに治まらない世界的な権力者までを生み出しています。
今や生活になくてはならない石油を押さえ、たった数代で世界のトップクラスまで上り詰めたロックフェラー家。
彼らもまた、ロスチャイルド家と同じく多くの事件や組織と、陰謀論的な関りをチラつかせているのです。
最も有名で目を引くものと言えば、冷戦はロックフェラー一族によるやらせ説などでしょうか。
このような大手財閥による陰謀論に共通して言えることですが、黒幕は概して「絶対に損しない」立場に立ちます。
この冷戦やらせ説でも同じことであり、ロックフェラー一族は米国における軍事、石油需要の増加、及びソ連における「独占資本主義」を企み、どう転ぼうと稼げる手はずを整えていたと言われています。
実際、ロックフェラー財閥はソ連に多くの経済的支援を行い、冷戦下でも貿易交流を保っている上、デビット・ロックフェラーはフルシチョフとしばしば会談をしていたと言われています。
アメリカとソ連で戦争が起これば、両国で石油を押さえるロックフェラー家はもちろん儲かりますし、元々ソ連との繋がりが強いため、ロックフェラー家以外の米ソ貿易を減らすこともできます。
もし仮にソ連が勝てば、度重なる融資などでソ連内での金融権力も大きく、他国から干渉されない独占された市場ができるわけです。
それこそが独占資本主義、既に金融などでロスチャイルド家に後れを取る分、有効な対抗手段と言えるでしょう。
自らの利益のため、戦争すら引き起こすとは、まさに現代社会の支配者と言っても過言ではないと思われます。
仲悪い?ロスチャイルド家とロックフェラー家の関係性
さて、ここまでロスチャイルド家とロックフェラー家の関係性についてみてきました。
どちらも多くの分野で覇権を握り、支配者として、陰謀論の大役として見合っているふさわしい一族でしたが、強大な両雄がそろえばどうしても気になってしまう事柄があります。
そう、どちらがより強く、危険か、ですね!
ユダヤ系金融王としてのロスチャイルド。
WASP名門エスタブリッシュメントで、石油王のロックフェラー。
この二つの闇の名門の関係性については、大きく分けて三つの説があります。
共存説
まず一つ目は共存説。これが一番メジャーなものではないでしょうか。
ヨーロッパ側の覇権を押さえるロスチャイルド家とアメリカ側のロックフェラー家。
重なり合う事業はあれど、そもそもの土地柄が違えば直接的な対立をせずとも問題はありません。
また、陰謀論的な目線から見ても両家は表立った対立はないと言えましょう。
イルミナティにおいて世界政府の実現を狙う13血流に両家は並び、ビル・クリントンの大統領選においては協力して当選させたともいわれています。
加えて言えば、イルミナティ内での派閥も同じく血統主義派であり、MJ-12などを中心とした実力主義派のイルミナティとの対立では共戦関係と言えます。
対立説
二つ目は対立説。
ある意味資本主義として正しい説ですね。
日本だと藤井厳喜氏の著書『ロックフェラー対ロスチャイルド』などが有名でしょうか。
いくら土地が違うと言えど、世界的な企業であるためどうしてもライバル関係は避けられません。
また、アメリカにもユダヤ系権力の手は広がっています。
ヨーロッパおよび植民地時代の遺産を引き継ぎ、世界的なエネルギー利権を押さえるロスチャイルド家のロイヤル・ダッチ・シェルと、米国の成長とともに頭角を現したロックフェラー家のスタンダード・オイルの対立は、今でも語り草となる有名なものではないでしょうか。
金融で言えば、アメリカでの覇権はむしろ、ドル発行権を押さえるロスチャイルド家の方が強いとも言えるのではないでしょうか。
だがロックフェラー家も負けていません。
19世紀に覇権を握ったロスチャイルド家と言えど、今ではただの古豪。勢いとしてはロックフェラー家の方が抜きんでているとも言われており、例えばアメリカの外交問題評議会や欧米各国の権力者が集まるビルダーバーグ会議の中心メンバーは先代ロックフェラーです。
そもそもロスチャイルド家の陰謀論はナチスによる陰謀論が発端ですが、そのナチスに出資していたのはロックフェラー財団です。
ユダヤ系資本とWASP系資本の衝突、様々な事件の裏をそういった視点で見てみると、思いもしない陰謀論的な世界が見えてくるかもしれません。
支配説
[ad]三つめはロスチャイルド家によるロックフェラー家支配説。
陰謀論の中では一番有名なものではないでしょうか。
ロックフェラー家はロスチャイルド家による出資で成り立っており、様々な分野で手先として動いているのでは、という説です。
ロスチャイルド家はロックフェラー家と比べ、歴史や家としての格という点で上位であることからも、より深くからある支配者というイメージが持たれやすいのだと思われます。
ロスチャイルド家の陰謀論的歴史で言えば、ハム、カナンの血統と言われており、ノアのひ孫であるニムロデの家系と言われています。
それに対してロックフェラー家にはそういった神話的所以がなく、秘密結社などでの立ち位置も微妙です。
実際イルミナティ13血流の上位互換である5血流では、ロスチャイルド家と違ってロックフェラー家は外されています。
また、よく言われる支配説の証拠として、アメリカ上院議録の記録が取り上げられます。
この記録では、ネルソン・ロックフェラーがアメリカ副大統領となる為に所有財産を検査した際、所有不動産がゼロであるという検査結果となり、脱税を疑われることがあったという。その際ネルソンは、ロックフェラーの財産はロスチャイルドの代理人であるシュトラウスが管理しているため、自らは管轄していないという旨を発言したと言われています。
この話が本当であればロックフェラー家はロスチャイルド家の支配下という話も頷けます。
対立構造を作り、両方に与して、どちらが勝てども利益を得る。
ロスチャイルドにもロックフェラーにも共通した稼ぎ方ですが、もしかしたらこの両家もわざと対立軸を作り、反ロスチャイルド家を回収するためのロックフェラーとして、使われているのではないか。そんな推測もできてくるのではないでしょうか。
支配の構造を正しく判断し、陰謀論的なパワー関係を読み解いていきたいですね!
陰謀論の基礎としての名門としての両家
さて、ここまでロスチャイルド家とロックフェラー家をザっと振り返ってきましたが、なんとなくの関係を理解できたでしょうか。
こういった両家の財閥の関係は、陰謀論を触れるにあたって基礎となるところです。
むしろ、この両家を押さえてないと、いかなる陰謀論も学ぶのが難しいともいえるでしょう。
ぜひこれを読んでくださった皆さんも、陰謀論の沼に足を踏み入れてみたらいかがでしょうか。